土地活用にかかる費用を種類別に紹介。費用を抑えるコツも解説
土地を所有しており、できれば活用して収益を得たいと考える人もいるでしょう。
しかし、土地活用といってもアパート経営やコインパーキング経営、レンタルボックス経営など、その種類は幅広く費用にも差があります。
もちろん土地の条件に合った活用方法を選ぶのが一番ですが、費用面からも実現可能か検討してみましょう。
目次
少ない費用で始められる土地活用
少ない費用で始められる土地活用は、主に以下の3つです。
■少ない費用で始められる土地活用
土地活用の種類 | 初期費用の目安(円) |
コインパーキング経営 | 〜500万 |
レンタルボックス経営 | 〜500万 |
資材置き場 | 〜 10万 |
それぞれについて詳しく解説します。
コインパーキング経営:〜500万円
コインパーキング経営には、「一括借り上げ方式」「管理委託方式」「自主経営方式」の3つの経営方式があります。それぞれの特徴は以下のとおりです。
経営方式 | 概要 |
一括借り上げ方式 | ● 所有する土地をコインパーキングの運営会社に貸し出す ● 運営会社がコインパーキングを運営する |
管理委託方式 | ● コインパーキングの運営は、土地の所有者が実施する ● 日々のメンテナンスや清掃、トラブル対応などの管理は管理会社が実施する ● 賃料の約15〜20%の委託手数料がかかる |
自主経営方式 | ● コインパーキングの運営は、土地の所有者が実施する ● 日々の管理業務は土地の所有者自らが実施する |
一括借り上げ方式の場合、土地の整備費用や機械の設置費用は運営会社の負担となるため、初期費用0円で始めることも可能です。
一方、管理委託方式および自主経営方式は、土地の所有者が初期費用を負担してコインパーキングを経営します。
初期費用の相場は約200万~500万円で、内訳は以下のとおりです。
■コインパーキング経営(管理委託方式・自主経営方式)の初期費用内訳
費用の目安(円) | |
整地およびアスファルト舗装 | 1㎡あたり5,000 |
車止め | 1台あたり4,000 |
ロック板 | 1台あたり10万〜25万 |
精算機 | 1台あたり40万〜100万 |
敷地内照明・看板 | 60万〜70万円 |
また、初期費用に加えて、設備のメンテナンス費用や電気代など毎月数万円ほどのランニングコストが発生します。
レンタルボックス経営:〜500万円
レンタルボックス経営は、コンテナを設置して荷物を保管する収納スペースとして貸し出す土地活用です。
利用者の多くは、家やオフィスに置けない大きな荷物を置く場所として利用します。そのため、住宅街やオフィス街の近くにある土地では、有効な土地活用といえるでしょう。
コインパーキング経営と同様、「一括借り上げ方式」「管理委託方式」「自主経営方式」の経営方式があり、一括借り上げ方式は初期費用0円から運営を始められます。
管理委託方式と自主経営方式で運営を始める際の初期費用は、約300万~500万円が目安で、内訳は以下のとおりです。
■レンタルボックス経営(管理委託方式・自主経営方式)の初期費用内訳
費用の目安(円) | |
整地およびアスファルト舗装 | 1㎡あたり5,000 |
レンタルボックス | 200万〜400万 (1台あたり80万〜100万円+工事費用) |
インフラ(水道、電気)整備 | 30万 |
看板 | 20万 |
監視カメラ | 20万〜30万 |
レンタルボックス経営では、コインパーキング経営とは異なり、機械設備をほとんど使用しません。そのため、光熱費を大幅に抑えられ、ランニングコストがほとんど発生しないのが特徴です。
なお、管理委託方式で運営する場合は、賃料の約15〜20%の管理委託費用がかかります。
屋外型のレンタルボックスの費用シミュレーションや利回りについては、こちらで詳しく紹介しています。
関連記事:「トランクルーム経営で利回りはいくら?儲かるトランクルームのポイントとは」
資材置き場:〜10万円
所有する土地を資材置き場として貸し出す土地活用があります。資材置き場は、建築会社や土木会社などが木材・石材・砂利などの資材を一時的に保管する場所です。
草刈りのような簡単な整地が必要な場合はありますが、資材さえ置ければよいため、アスファルト舗装やインフラ整備などが必要ありません。
管理の手間もかからないため、「あまり手をかけずに土地活用をしたい」という方におすすめの土地活用です。
費用はかかるが安定した収益が見込める土地活用
以下の土地活用は、初期費用やコストはある程度かかりますが、安定した収益を期待できるでしょう。
■費用はかかるが安定した収益が見込める土地活用
土地活用の種類 | 初期費用の目安(円) |
アパート経営 | 2,000万〜数億 |
ロードサイド店舗経営 | 1,000万〜数億円 |
コインランドリー経営 | 2,000万〜5,000万 |
それぞれについて詳しく解説します。
アパート経営:2,000万〜数億円
アパート経営の場合、初期費用のほとんどはアパートの建築費用です。構造ごとの一般的な費用相場は、以下のとおりです。
■アパートの建築費用
建物の構造 | 費用の目安(円/坪) |
木造 | 40万~60万 |
鉄骨造 | 50万~70万 |
鉄筋コンクリート造 | 70万~100万 |
たとえば、1部屋20㎡(約6坪)のワンルームアパート(総戸数:10戸)を建てようとする場合、木造では2,400万~3,600万円、鉄骨造は3,000万~4,200万円、鉄筋コンクリート造は4,200万~6,000万円が建築費用の目安です。
また、アパート経営するうえでは、ランニングコストにも注意しましょう。ランニングコストが高額になってしまうと、ローンを支払えず、アパートを売却せざるを得ない事態になってしまうおそれがあります。
アパート経営をする際の主なランニングコストは、以下のとおりです。
■アパート経営のランニングコスト
費用の目安 | |
光熱費 | 1カ月あたり数万円 |
損害保険料 | 1万~10万円 |
管理費用 | 賃料の3~5% |
修繕費用(必要に応じて) | 1万~100万円 |
リフォーム費用(必要に応じて) | 10万~300万円 |
仲介手数料(契約が発生した際) | 家賃1カ月分 |
ロードサイド店舗経営:1,000万〜数億円
ロードサイド店舗とは、幹線道路などの交通量が多い道路に接している土地で運営される商業施設のことです。
ロードサイド店舗経営には、「事業用定期借地方式」と「リースバック方式」の2つの方式があります。
経営方式 | 概要 |
事業用定期借地方式 | ● テナントに所有する土地を貸し出す ● 土地の賃貸期間は10年から50年 |
リースバック方式 | ● テナントから「建設協力金」を受け取る ● 土地所有者が店舗を建設する ● 土地と建物を一括でテナントに対して賃貸する |
建設協力金とは、店舗を建築する際にテナントから無利子で借りるお金のことです。借りたお金は、毎月の賃料から差し引く形で返済していきます。
ロードサイド店舗の建築費用の相場は、コンビニエンスストアで4,000万円以上かかるとされています。しかし、建築協力金を利用すれば建設費用をテナントと折半できるなど、活用を始める際にかかる費用を抑えられます。
関連記事:「土地活用としてコンビニ経営は有効?気になる賃料や向いている土地の条件とは」
コインランドリー経営:2,000万〜5,000万円
コインランドリー経営は、小型の店舗であれば約2,000万円、大型店舗であれば3,000万円以上の初期費用がかかります。
初期費用の内訳は、以下のとおりです。
■コインランドリー経営の初期費用内訳
費用の目安(円) | |
店舗建設費用 | 1坪あたり70万~90万 |
洗濯機および乾燥機などの機材購入費用 | 1台あたり60万~300万 |
広告宣伝費用 | 100万~200万 |
コインランドリー経営のメリットのひとつは、店員を常駐させずに店舗経営ができるという点です。
光熱費が毎月約10万〜20万円かかりますが、人件費はかからないため、少ないランニングコストで店舗を経営できます。
費用を抑えて土地活用を始めるコツ
土地活用は、土地の規模や活用方法によってかかる費用が大きく異なるため、費用が高額になるケースも少なくありません。
そのため、「あまりリスクを取りたくない」「初期費用を抑えて土地活用を始めたい」と考える人も多いでしょう。
費用を抑えて土地活用を始めるコツを紹介します。
土地の一括借り上げプランを利用する
土地の一括借り上げプランを利用すれば、費用を抑えて土地活用を始めることが可能です。
プラン内容や契約する運営会社によっては、建物や設備の費用をすべて運営会社側で負担するケースもあり、初期費用をかけずに収益を得られます。
ただし、土地の一括借り上げプランでは、支払われる賃料が相場よりも下がってしまいます。たとえば、一括借り上げ方式で土地を貸し出す場合、土地の所有者に支払われる賃料は、相場の約80〜90%が目安です。
とはいえ、一括借り上げプランの場合、運営もすべて任せられます。初期費用や手間をかけずに土地活用を始められるメリットは大きいでしょう。
補助金を活用する
国や地方公共団体が交付している補助金を利用すれば、費用を抑えて土地活用を始められます。
たとえば、サービス付き高齢者住宅(サ高住)や保育園を経営する場合は最大数千万円、アパートを新築する際でも100万円ほどの補助金を受けられるケースもあります。
ただし、補助金の交付を受けるにはさまざまな条件や制約があるため、事前に条件を確認しておきましょう。
土地活用は加瀬グループにお任せください!
土地活用には、コインパーキング経営やアパート経営などさまざまな活用方法があります。しかし、所有する土地の規模や所在、形によってどの活用方法が向いているかは大きく異なります。
そのため、どの活用方法が所有する土地に適しているのか、費用対効果が高いのかを見極める際は、プロのアドバイスが不可欠です。
土地活用を検討する際は、必ず専門家に相談しながら進めましょう。
その際、アパート経営など何かに特化した会社よりも、幅広い土地活用に関する知見を持っている会社に相談するのがおすすめです。
加瀬グループは、コインパーキングやレンタルボックス、資材置き場などの幅広い活用方法に対応しています。また、それぞれ一括借り上げや管理委託などのプランも豊富です。
お客様一人ひとりに合わせた提案が可能ですので、まずは加瀬グループへお気軽にお声がけください。
投稿者

-
加瀬グループは、1973年 株式会社加瀬運輸の設立からはじまり、50年以上にわたり地域に密着した事業を展開しています。
当社の豊富な経験や実績をもとに、不動産活用でお悩みのオーナー様に便利でわかりやすい情報をお届けします。
最新の投稿
- 2025年4月23日土地活用アパート以外の土地活用法を徹底比較!収益性やリスクなどを解説
- 2025年4月23日土地活用相続した土地の活用方法8選!土地活用と売却の判断基準
- 2025年3月27日土地活用土地を貸したい人は要チェック!失敗しないための基礎知識
- 2025年3月27日土地活用空き地を活用したビジネス9選|使っていない土地で副収入を獲得!