トランクルーム投資を基本から!リスクと成功のポイントを詳しく解説
不動産投資のなかでも、トランクルーム投資は比較的リスクが低いとされています。投資の初心者であれば、トランクルーム投資からはじめてみるのもよいでしょう。
トランクルーム投資をメリット、デメリットなどの基本からわかりやすく解説します。
目次
トランクルーム投資の基本的な仕組み
使用していない土地があるのなら、トランクルーム投資に活用するのもひとつの方法です。はじめに、トランクルーム投資の基本的なことについて解説しましょう。
※当社では、屋内型を「レンタルボックス」、屋外型を「トランクルーム」と呼称していますが、本コラムでは一般的な表記として屋内型・屋外型ともにトランクルームとしています。
トランクルームとは
トランクルームとは、普段使わない荷物を預けられる施設のことです。自宅の収納スペースが狭い場合や、引っ越しなどで一時的に荷物を預けたいときなどに利用します。空調など室内環境が整備されており、セキュリティ対策もなされているため、安心して荷物を預けられます。
トランクルームの形態は屋内型と屋外型があり、主な違いは次のとおりです。
屋内型 | 屋外型 | |
設置エリア | 都市中心部 | 都市郊外 |
料金 | やや高め | 安い |
搬入・搬出 | 台車で運ぶ | 車の横付けが可能 |
セキュリティ・空調管理・照明 | 良好 | 普通 |
衛生面 | 良好 | 普通 |
預けられる荷物の例 | 雛人形などの季節用品、本、文書、衣類、季節家電など | 棚や机など大型の家具、スキー・スノボなどのレジャー用品、キャンプ用品など |
屋内型はビルなど建物内の空間をパーティションなどで区切ったスペースで、セキュリティ・空調管理に優れています。屋外型は郊外の土地などにコンテナやガレージを設置した収納スペースで、車を横付けにして荷物の出し入れが可能です。
トランクルームの運営方式
トランクルームの運営方式は大きく分けると、「事業用定期借地方式」「一括借り上げ方式」「管理委託方式」の3種類です。それぞれの違いは次のとおりです。
運営方式 | 内容 | 収益性 |
事業用定期借地方式 |
・自己所有の土地をトランクルーム会社へ貸し出して地代を得る |
・低い ・地代のみが収入 |
一括借り上げ方式 | ・自分で設備投資したトランクルームの土地と建物を一括で借り上げてもらう ・運営の主体はトランクルーム会社なので手間がかからない |
・トランクルーム会社から安定した収入を得られる ・管理委託方式よりは収益性が落ちる |
管理委託方式 | ・トランクルームの設備投資をした地主やオーナーがメインで経営を行う ・管理や集客はトランクルーム会社に委託する |
・稼働率が高ければ多くの収入を得られる |
3種類のなかでもっとも多くの収入を期待できるのは管理委託方式ですが、オーナーが空室リスクを背負うため、稼働率が低ければ経営が厳しくなります。
トランクルーム投資で儲かる仕組み
トランクルーム投資で儲かる仕組みは、収納スペースを貸し出して利用者から利用料を得ることです。基本的に日本は住宅面積が狭いため、収納スペースが足りない家庭など一定の需要があります。
トランクルーム投資をした場合の想定利回りは満室利用の場合、屋外で13%、屋内トランクで17%前後が目安です。なお、収益性は運営方式によって異なります。
トランクルーム投資のメリット
数ある不動産投資のなかでもトランクルーム投資には、どのようなメリットがあるのでしょうか。トランクルーム投資のメリットを見ていきましょう。
ほかの不動産投資より初期費用が安い
トランクルーム投資はほかの不動産投資と比べて、初期費用が安いというメリットがあります。
アパートやマンション投資の場合は、物件の購入に数千万という高額な資金が必要ですが、トランクルーム投資では初期費用200万程度からはじめられます。
トランクルームは居住用物件ではないため、ガス・水道など配管も不要で、修繕費用もそれほどかかりません。
関連記事:トランクルーム開業のためにはどういった準備が必要?資金や資格について紹介
維持管理の手間が比較的少ない
維持管理の手間が比較的少ないのも、トランクルーム投資のメリットです。
アパートなど居住用物件は入居者が住むため、故障や破損など物件の修繕が必要になることがあります。アパートやマンション投資だと家賃管理や集客、退去の手続き、入居者のクレーム対応など、維持管理に手間がかかるのが特徴です。管理業務を管理会社に委託したとしても、オーナーが最終的に判断する場面は少なくありません。
ところが、トランクルーム投資は荷物を入れておくだけなので、維持管理の手間があまりかからないのです。利用者が入れ替わっても都度の修繕が不要なため、ランニングコストも低く抑えられます。
関連記事:トランクルーム経営の年間経費を解説。経費で落とせるものには何がある?
立地が悪くても投資が可能
トランクルーム投資は立地が悪くても投資が可能なため、郊外の空いている土地を有効活用できます。土地の形状もそれほど問題になりません。
ただし、どこでも運営できるとは限らないため、駅から遠くても住宅地にあるなど一定の需要が見込める土地が適しています。次のような土地が、トランクルーム投資に適しているとされています。
- 主要道路や生活道路沿いに位置している
- 正方形や長方形の形状で、一定の広さがある
- 土地の間口が6m以上で、車の出し入れがしやすい
トランクルームに預ける荷物はかさばるものもあるため、車で運びやすい立地の土地が向いています。車を転回できるだけの広さがあるとよいでしょう。前面道路の幅員が狭い土地や、旗竿地のように細長い土地はあまり向いているとはいえません。
トランクルーム投資のデメリット
投資である以上、トランクルーム投資にはデメリットもあります。どのようなデメリットがあるのかを解説します。
ほかの不動産投資より収益性で劣る
トランクルーム投資はアパートやマンションなどの賃貸経営より、収益性で劣るのがデメリットです。賃貸物件では1室あたり数万円の賃料を得られますが、トランクルームでは1室あたり数千円と低めの賃料設定となります。
賃貸物件の賃料と比較するとトランクルームの賃料は一般的に少額のあるため、規模にもよりますが、利回りは高くても手にする収益は低いといえます。
参入しやすいため競合があらわれやすい
トランクルームは初期費用が安く、立地がよくなくてもはじめられるため、ハードルが低い投資といえます。参入しやすいため、競合があらわれやすいのがデメリットです。賃貸物件のように設備・サービス面での差別化もしにくいため、周辺のトランクルームと似たような価格設定にせざるを得ません。
固定資産税の節税効果がない
トランクルーム投資では、固定資産税の節税効果を得られないのもデメリットです。固定資産税は土地に住宅がある場合は減税措置を受けられるため、税額が最大で6分の1になります。しかし、トランクルームは住宅用の建物ではないため、固定資産税の減税措置が適用されません。そのため、住居用の賃貸経営と比べると、税負担が大きいことがあります。
トランクルーム投資のリスクと成功のポイント
トランクルーム投資を前向きに検討しているなら、リスクを正しく把握することが大切です。リスクを把握し、投資を成功させるにはどのようなことに気をつける必要があるのか解説します。
トランクルーム投資のリスク
トランクルーム投資のリスクとしては、以下のものが挙げられます。
- 価格競争で賃料を下げる必要が生じることがある
- 空室リスクがある
トランクルームを開業したあとで、新しく参入した競合と価格競争になり、賃料を下げなければいけなくなることが考えられます。価格をいったん下げてしまうと再び上げることは難しいため、安い賃料のまま経営していくことになります。
また、空室リスクもあります。トランクルームが空室のままだと賃料が入らないため、日ごろから宣伝活動を行うなどの集客に努めなくてはなりません。トランクルーム会社のなかには、管理委託の一環として集客を行うところもあるのでうまく活用しましょう。
トランクルーム投資を成功させるポイント
トランクルーム投資を成功させるために、気をつけたいポイントは次のとおりです。
- 需要が多そうな土地を選ぶ
- 利用しやすいコンテナのサイズを選ぶ
- 集客に強いトランクルーム会社を選ぶ
まず、大切なのは立地です。住宅地やオフィスなどから近い土地かどうかを確認しましょう。収納が少ないマンションが多いエリアなら、一定の需要を期待できます。コンテナのサイズは、個人が使いやすい大きさのものを選ぶようにしましょう。あまり大きすぎると、利用されないおそれがあります。
管理委託をする場合は、空室リスクを防ぐため集客に強いトランクルーム会社を選ぶことも大切です。独自の集客ルートを持っている会社を選びましょう。
実績豊富な加瀬グループに相談!
貴重な資金を使ってトランクルーム投資を行うのですから、できるだけリスクを下げるように進めていくことが大切です。知識も不十分な状態で投資を行うと、思わぬ損失を被るおそれがあるので注意しましょう。必ず経験豊富な人に意見を求め、相談して進めてください。
加瀬グループではトランクルーム経営をはじめとする、さまざまな土地活用をサポートしています。トランクルーム投資を検討しているのであれば、ぜひ加瀬グループにご相談ください。豊富な実績をもとにした、具体的なアドバイスをいたします。
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