トランクルーム投資のデメリットに要注意!!リスク回避の方法は?
収納スペースを求める人の増加により、トランクルーム投資への関心が高まっています。トランクルーム投資は初期費用が比較的少ないなど、土地活用としてははじめやすいのがメリットです。しかし、メリットばかりではなく、デメリットもあります。トランクルーム投資の基本とメリット、デメリットを押さえてから土地活用を検討しましょう。
目次
トランクルーム投資の基本を解説
自宅や会社に収納しきれない物品の一時保管場所として、需要が見込まれているのがトランクルームです。レンタル収納、レンタル倉庫とも呼ばれています。トランクルーム投資の基本について解説しましょう。
トランクルーム投資とは?
トランクルーム投資とは、収納スペースを貸し出すことで収益を得る不動産投資です。近年は住宅の規模が狭いケースが多く、収納場所としてトランクルームの需要が増えています。
トランクルーム投資のなかで主流なのは、倉庫業法が適用されない「レンタル収納スペース」です。倉庫のように特定の物品を保管する契約ではなく、空きスペースを収納場所として借主へ貸し出す賃貸借契約を結びます。
利回りが高いのが特長で、東京都都心部の新築ワンルームマンションの利回りは2~3%、中古では5%前後ですが、トランクルームでは約10~25%を見込めます。
賃貸物件のように人が住んでいるわけではないため、クレームやトラブルが少なく、管理の手間がかからない点が魅力です。
トランクルームの種類と選び方
トランクルームには屋内型と屋外型の2タイプがあり、それぞれ以下のような特徴があります。
※当社では、屋内型を「トランクルーム」、屋外型を「レンタルボックス」と呼称していますが、本コラムでは一般的な表記として屋内型・屋外型ともにトランクルームとしています。
屋内型(トランクルーム) | 屋外型(レンタルボックス) | |
仕様 | ビルのフロアの一部または建物全体をパーティションで間仕切りをして収納スペースを用意 | 空き地にコンテナを収納スペースとして設置 |
保管したいもの |
気温・湿度の影響が気になるもの
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気温・湿度に左右されないもの
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メリット |
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デメリット |
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参考料金 |
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屋内型は倉庫やテナントビルの空いているフロアにパーティションを設置して、トランクルームとして使用します。空調管理を行えるため、温度や湿度を適度な状態に保てるのがメリットです。
屋外型は、空いている土地にコンテナを設置し、トランクルームとして貸し出します。所有する土地を利用するケースが多く、相続したものの利用する予定がない土地の活用方法としても注目されています。
トランクルーム投資のデメリット
トランクルーム投資は、いくつかのデメリットがあるのも事実です。トランクルーム投資のデメリットについて解説します。
競合が参入しやすい
トランクルーム投資は、投資用物件を購入するときのように、高額な初期費用がかかりません。参入障壁が高くないため、競合が増えやすいのがデメリットのひとつです。参入する事業者が増加すると、出店しているエリアのトランクルームが増え、稼働率が低下するおそれがあります。また、賃貸物件のようにほかの物件と差別化がしにくいため、競合への対抗も難しいでしょう。
ほかの土地活用より収益性が低い
アパート経営などの土地活用より収益性が低いのが、トランクルーム投資のデメリットです。トランクルームの利用料は賃貸住宅の家賃のような高い金額を設定できないため、利回りはよくても手もとに入るお金が多いとは限りません。
定期的なメンテナンスや保険料、広告費などの運営コストもかかるため、全体的な収支を把握してから投資しましょう。
固定資産税の軽減措置を受けられない
トランクルームでは土地に住宅を建てないため、「住宅用地の特例」による固定資産税の軽減措置を受けられません。空き地にコンテナを置くだけのため、宅地として扱われないためです。
居住用の建物がある場合、土地の固定資産税は1/3~1/6が軽減されます。いままで住宅の敷地として利用していた場合は、更地にしてトランクルームを設置してしまうと、固定資産税が最大6倍も高くなるため注意が必要です。
トランクルーム投資のメリット
トランクルーム投資は通常の不動産投資より初期費用が少ないため、チャレンジしやすい投資方法です。ここでは、トランクルーム投資のメリットについて解説します。
ほかの土地活用より初期投資の費用が少ない
通常の不動産投資より初期費用が安いのがメリットです。居住用住宅と違い、水道やガス設備などのインフラが不要なため、建物にかかるコストが低く、高額な資金を準備する必要がありません。
ほかの土地活用と、トランクルームの初期費用の比較をまとめたのが次の表です。
トランクルーム | 屋外型 | 200〜800万円 |
屋内型 | 300〜600万円 | |
1棟賃貸アパート(7坪のワンルームが8室) | 5,000万円 | |
コインランドリー | 2,500万~4,000万円 |
賃貸住宅と比べると初期投資にかかる費用が少ないため、あまり借り入れをしたくない人や、手持ち資金が少ない人でもトランクルーム投資であればはじめやすいでしょう。
関連記事:トランクルーム開業のためにはどういった準備が必要?資金や資格について紹介
管理にかかる手間が少ない
トランクルーム投資は原則、収納スペースを設置しておくだけなので、賃貸物件のような管理の手間がかかりません。クレーム対応などはほぼないため、会社員が副業としてはじめてみてもよいでしょう。
利用者の集客から料金回収、現場管理などトランクルーム投資の業務はトランクルーム事業者が代行してくれるため、忙しい人でもストレスなく投資を行えます。賃貸住宅などよりも、管理がしやすいのが大きなメリットです。
長期利用が多くて経営が安定する
経営状態に波がないのもトランクルーム投資の魅力です。一度契約すると長期的に利用する人が多いため、経営が安定しやすい傾向があります。利用者は物品の処分ではなく、保管で使用しているため、長期的に借りる可能性が高いのです。
利用期間が長くなるほど保管物が増え、退去時の手間や費用がかかるため、継続するケースが多くなります。
関連記事:副業としてトランクルームはアリ?トランクルーム投資のポイントを紹介
トランクルーム投資のデメリットを解消するには
トランクルーム投資にもデメリットがつきものですが、対策を立てればトラブルを防げるようになります。ここでは、トランクルーム投資のデメリットを解消する方法を解説します。
市場調査を綿密に行う
ほかの不動産投資にもいえることですが、物件に投資する際は、市場調査を綿密に行ってから実行しましょう。たとえば、開業を予定している土地の周囲に競合がないか、住宅街などが多く需要が高いのかなどの市場調査を行います。トランクルーム投資に向いている立地であるかどうかを調査しておきましょう。
自分が所有する土地の周辺にトランクルームの競合が多い場合は、ほかの利用方法を検討してください。
効率的な集客、運営を行う
投資をするときは効率的に集客をし、無駄のない運営が欠かせません。トランクルーム投資はほかの投資ビジネスと比較すると集客が難しいとされており、固定客がつかなければ経営が行き詰まるおそれがあります。
運営費用がかかりすぎないようにすることも必要です。専門会社に管理・運営を委託する場合は、空室率が低く無駄な費用を負担させない会社を選んで、収益性を上げましょう。
ほかの土地活用も検討する
トランクルーム投資は立地条件が優れていなくても行えますが、どんな土地でもできるとは限りません。たとえば、見込み客がいない地方の土地にトランクルームを設置しても、利用される可能性は少ないでしょう。前面道路が狭い土地だと車が通りにくいため、荷物を運び入れるのも難しくなります。トランクルームに適していない土地の場合は、別の利用方法がないかも検討してみましょう。
土地活用に興味が湧いたら加瀬グループへご相談を
土地によって適した土地活用の方法があるため、トランクルームなどひとつに絞って検討するとリスクが高まります。所有する土地に適した土地活用を行うため、多くの知見を持った専門の事業者に相談しましょう。
加瀬グループはトランクルーム投資を得意としていますが、そのほかの土地活用にも多くの知見を持っています。ご相談いただければ、所有する土地に最適な提案ができるでしょう。
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